今年も終わる

 今年も終わります。誰かに終わらされてはいない。茫漠としていて、はたまた確固たる、そんな事実として、2017年が終わるのです。

まあ1年が終わろうが始まろうが日々は単調にも短調でも続く。色々と悩んでは悩む、そして綴ります。

スーパーマーケットにて、大晦日に消費期限が切れる鯖の味噌煮と、元旦に消費期限が切れる鯖の塩焼きが並んで陳列されている、どうも見つめられているような気がする。不愉快な愉快が頭の中で踊り始める。言葉にするならば、タップダンスのシューズを履きながらフラダンスを踊っているような、そんな不愉快な愉快さである。スーパーマーケットを歩く。

今年が終わり、誰も買わなければ、味噌煮くんは冷ケースの什器の上でその生涯を終えることになる。めでたい年末カウントダウンが終わり、皆の頭に「あけましておめでとう」が点灯した瞬間、味噌煮くんは価格が無となり、死ぬのか。

万が一に死ぬとしたら、その過程はどのようなものであるのかと思いを巡らせる。中々買ってもらえず、期限が近づいた味噌煮くんは、半額シールを貼られ、自分の価値の低下を肌で感じる。しかし恥じらう間も無く目立つスペースに店員に移動され、誰かに手に取ってもらうべく必死に耐える。自尊心はもうとっくにズタズタである。年を越せる塩焼きさんのことを妬むのも御門違いなのであるが、どうしても妬ましく思えてしまって仕方がなくなりそうだ。

兎にも角にも綴っていく。どうぞこれから。よろしくお願いします。