上洛、我々は

「我々は」の後には「宇宙人だ」を添える人も居れば、「どこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」とゴーギャンの一節を添える人もいる。我々は悩める若者であり、"笑笑"は楽しい溜まり場であり、我々は飲食店にて偉そうに店員に物を言う人にはならない。そう思う。

未来のことを考えてみると、何か確証を得られることの少なさに驚愕する。ただ、店員に偉そうにしないということくらいには確証が持てる。京都「たつみ」にて好きな人達と酌み交わし、そう思った。

昨夜から振り返る。急遽、京都にて。「ゴールデン酒場」で集い、「ベルベット」でシーシャを吸い、「キャンドルバー(正式名称は知らない)」でボウモアを飲み、「コンクリートバー」で親友をもう1人迎え、「鉄板道場」に受け入れてもらう。夜更け、朝マックに駆け込み、2F席で寝ている人の多さに驚いていると、いつの間にか僕も伏してしまっていた。謝罪。マクドナルドを後にする。

「回廊」が閉まっていたことに落胆しながら、「フランソワ」で珈琲を飲み、「シカゴ」と「シービーズ」で服を見て、「フラミンゴ」で丸メガネ(なくしていた)を再購入し、「ライト商会」で猫と戯れ、「たつみ」に着陸した。

僕はどうしようもなくビールを飲みたかった。「しらふじゃ本音が話せないなんて、そんなの僕は嫌だ」と言った、当時高校生だったあいつの言葉がズキズキと痛みながらも、僕はビールを飲む。大衆居酒屋×瓶ビール×座敷という組み合わせが大好きで、スカートの事情を鑑みれば座敷は避けるべきだったのだけれど、自分のエゴを通してしまった。反省点。 

酒を飲みながら、たくさん話をした。

1、「食事に行く」ということが僕にはとても難しい。飲みには行けるのだが、食事となると、どうも勝手がわからない。入店し、酒を頼み、一品、また一品と「これもいいね、それもいいね」と食べ物を注文し、酒がなくなれば注文し、一品、また一品と食べ物を注文していき、お会計。そのテンポにどうしても慣れてしまっているのか、僕がただ居酒屋が好きなのか、定かではないが、どうも普通に食事に行くということが難しくなってしまっている。

2、プレゼントは、質屋に売られないように気を付ける。お菓子など、消費して捨てられるものにする。手作りお菓子をバンドマンにあげる行為はバンギャル界隈では禁忌とされている(確かそんな話、うろ覚え)、血とか入れられない。プレゼントを貰うと、それを大切にしなければならないという責任、使命感に駆られる。

3、女の子の好みの服装、普通に作業着。

4、「おじさんと何話すん?なんだかんだサカナクションはファーストアルバムがいちばん良いよな、とか?」

 

思い出そうとしてみたけど、意外と難しい。楽しかった。5人中3人は、店を出てそのままバイトへ行った。かっこいい。

 

残された僕ら2人は205番に乗り、京都駅へと向かい、「京都タワー」に上って見下ろした。ふらふらと歩き「遠藤書店」にて酌み交わす。成長を誤認してはいけないという考え方を発見する。この発見についてはいつかまた書きたい。帰路へ。

 

 

追記

the unknown forecastという名古屋のバンドが今日活動を休止した。

どうか。

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