ミッドナイトを生きる人々を見上げて

昨夜。居酒屋「健ちゃん」に行った。僕が神保町で買った本と、友達が古本屋「ながいひる」で買った本が同じという強烈な偶然を引き当てていた。友達と別れて、どこかへ行こうと、一人で自転車を走らせたのだが、どの店の扉も開けられなかった。知っている店に再訪する度胸も枯れていたし、新たな店に行く好奇心も尽きていた。

桃太郎通り沿いのセブンイレブンに入る。「タラタラしてんじゃねえよ」を爆買いする人を見て嬉しくなった。若女である必要はないが若女であるとより嬉しかった。老若男女をそれぞれ並列繋ぎにすると、若女は比較的制約がある方だと思うので、そういう人の解放を見ると嬉しくなるのです。僕はストロングゼロを買う。

浮遊した感情を誰かに話したくて、別れた友達に迷惑を承知しつつ電話した。チョコレートを飲み込むので待つように言われた。「このまま切られてもいいや」と思えるほど、どこか安心した、けど切られなかった。大通りで飲むストロングゼロは美味しく、座り込んでしまった。座り込み、通話をしながら、しばらくミッドナイトを生きる人々を見上げていた。

大丈夫だ。

 

帰宅して眠りにつこうとしたけれど、また別の友達と通話をする運びになった。僕らは何故こうなったんだろうという思いを胸に抱えながら旅の計画を話す。同じ姿勢の友達がいることはとても嬉しい。僕らが定める有限の時間で、有限の空間の記録と遊覧を。有限の空間を無限にすることはできないっぽいからさ。

 

日が昇る前に起床して、しばらく天井を見て、本に手を掛けて眠ってしまっていた。喫茶「りべらる」でカレーを食べた。古本屋「ながいひる」で、小川洋子の「カラーひよことコーヒー豆」を買った。今は岡山県倉敷市玉島にいる。喫茶店「べびいどおる」にて、買った本を読む。36ページまでしか読んでいないのでまだ早いかもしれないけど、良い本に出会ったと思った。ありがとうございます。

玉島については、また書きたい。