カノンコード

循環小数みたい。頭の中では知っている。答えはだいたい決まっている。これを言えば怒るとか、これを言えば喜ぶとか。自分の中に、もう1人存在するのっていつからなんですかね。

思い返せば。ちょっとした違い、声の高さ、発音、体格、髪質、運動神経、見ているテレビ番組、読んでいる漫画、何かに付けて他人と比較して自分の違いを卑下していた。対象aと何かが異なれば僕はいつでも自分が正しくない、直さないといけないと思い込んでいた。今も然程変わらないけど。

個性主義時代になっても、そんなこと大柄に言っているのはそもそもあまり何も気にしなかった人達か、どこかのタイミングで脱皮できた人達だけなので、あんまり関係ないのが現実である。

 

そんなことはまあ、いいんですが。あの、答えって知っているじゃないですか。だいたいのことは。「何歳に見える?」って聞かれたら下に言うとか、「最近なんかあった?」って聞かれたら自分の話はさっと終わらせて、そっちはなんかあったの?って聞き返してあげるとか、会話のセオリーだってそうだし、赤信号で止まるとか、速度は守った方がいいとか、深夜の食事は太るとか、いろんな答えを知っているのに実行できないのってなんでなんでしょうね。

フリーターって、なんなんだろ。「普通に就職した方が良い」に真っ向に答えを出せる人はいないと思ってる、でも皆、答えを知っていて、いくら「そんなことない」を尖って唱えてみても、答えは就職した方が良い なのだ。どうしようもなく。僕は何をしているんだろう。

 

時々というか、ここ最近は毎晩なのですが、不安で狂ってやけ食いしていつのまにか記憶がなくなって朝になっている。酒も飲んでいない。ここ3日間は朝起きて「風呂入ったっけ」と連続で呟いてしまった。なんかもういろいろ限界っぽい。酒飲んで死んで、皆と死ぬ気で生きている生活の方が健康だった気がする。とは言え、カノンコードみたいに綺麗が繰り返される、そんな生活にもう実際のところ憧れてしまっている。もう好きな人を救世主扱いして期待して、勝手に傷つけたり、勝手に落ち込むのダメっていう答え持ってるのに、いつもそういうことをしてしまう。申し訳ないし、情けないのですよ

本当にもう、答えを知っているなら、やめられたらいいのにね